DIY向け・業務用建築塗料の基礎知識 その1

塗料について全体像をふわぁ〜っと解説していこうという試み。

塗料の種類 〜 水性と油性 〜

結論から言うと、初めてのDIYの場合は水性塗料が良いと個人的には思います。中~上級者で、もう水性塗料の扱いはばっちりなので次はちょっとチャレンジしたいという方は「弱溶剤」を選んでみてもいいかもしれませんが、「強溶剤」は完全に業者向けと言って差し支えないので、プロの知り合いがいて常にサポートしてもらえる環境でなければ手を出すのはやめましょう。

・油性(強溶剤)…薬品的にとても強い(=性能がとても高い)し、すごく臭う
・油性(弱溶剤)…薬品的に強い(=性能が高い)し、臭う
・水性………………薬品的に普通※(=性能は普通)で、ちょっと臭う
※水性を「普通」と表現しましたが、無害というわけではありません
 雰囲気的に以下みたいな感じです
 【 とても強い>強い>普通>弱い>とても弱い>>>(超えられない壁)>>>無害 】

仕様上の性能を比較したときに水性は油性に劣ってしまいますが、DIYにおいてはそこまで気にするほどの差ではありません。もっと言うと完璧に塗られた水性塗料の塗膜は、雑に塗られた強溶剤塗料の塗膜よりも強いです。ですので、まずは扱いやすい水性塗料に慣れて技術力を高めてから弱溶剤にチャレンジした方が完成度を高めやすいと思います。

使い勝手や性能差の他に「臭い」というのも大事なポイントです。要はシンナー臭ですが、吸い込み過ぎると体によくないので、塗装場所の換気・適宜マスクなどの着用や、近隣環境への配慮が必要です。水性塗料の場合はそこまで強い臭いではありませんが、化学品であることは間違いないので(ケースバイケースなので一概には言えませんが)要らぬトラブル防止のため事前にご近所さんに一言伝えておくことも検討しましょう。

塗料の種類 〜 1液型と2液型 〜

まず2液型についてですが、「主剤※1」と「硬化剤※2」の二つがセットになって一つの商品となっているものです。
※1 「主材」「塗料液」「A液」と呼ぶ場合もありますが、本サイトでは「主剤」で統一します
※2 「硬化材」「B液」と呼ぶ場合もありますが、本サイトでは「硬化剤」で統一します

2液型は片方ひとつでは使うことができず、「硬化剤」という名前の通り、「主剤」に混ぜることで塗料が硬化(=塗膜が作られる)します。

1液型は「主剤」と「硬化剤」がすでに一体化して混ぜられているもの、という認識で構いません。
※厳密にいうと、1液型は空気に触れる(=気化する)と硬化します。ですので、缶の蓋をしっかり閉めておけば使用期限内であれば保管可能です。

どちらがDIYにオススメかと言われれば当然1液型です。2液型は「主剤」と「硬化剤」を混ぜると硬化する、と書きましたが、混ぜた瞬間から硬化が始まりタイムリミットが発生します。物にもよりますが、大体5〜6時間が制限時間です。1液型のように蓋を閉めれば良いという話ではないので、よほど計画的かつ効率的に塗装を進めていかないと、せっかく買った塗料が使い物にならなくなってしまいます。

ですので、DIYの場合は作業自体をゆっくり楽しみ、悩みながら行うのが醍醐味の一つだと思いますので、どちらにしようか悩んでいるのであればまずは1液型を使ってみてはいかがでしょうか。

補足・塗料の種類 〜 1液型と2液型 〜

じゃあ2液型の存在意義ってなんやねんという件ですが、お察しの通り1液型よりも性能は高いです。ついでにお値段も相対的に高いです。利便性のために性能を犠牲にしたと言えなくも無いですが「その0(ゼロ)」で熱く語った「プロの職人が使用して初めて差が明確に出てくる違い」ですので、これからDIYを始めようとされている方は迷わず1液型を使ってみましょう。自分の作業スピードをしっかり把握できるようなったら2液型にチャレンジしてみてください。

今回のまとめ(ここだけ読めばおk)

ちゃんとふわっとざっくり解説できましたでしょうか。細かい話はぶっ飛ばしてはいますが、結論としては以下になります。

『色々迷うのはすごくわかるけど、初心者は水性の1液型を選ぶのがおすすめ!』

です。

では水性の1液型なら何でもいいのかと言われるとそうでもないので、次は意外と知名度が低い「下塗り塗料」についてまとめようと思います。

では次回「DIY向け・業務用建築塗料の基礎知識 その2」でお会いしましょう。

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